DKIMとは?役割と設定方法を簡単に解説

年明けに体調を崩さないようにしたいYu-ichiですneko.gif

新年一発目にコロナになったり、インフルになったので来年は無事に新年を迎えたいです。

前回の記事では、メールの到達率を左右する仕組みとして「SPF」について解説しました。
今回はその続きとして、DKIM(ディーキム)について解説します。

SPFを設定していても、DKIMが未設定の場合、
GmailやYahooでは迷惑メールに振り分けられるケースが少なくありません。

DKIMは少し難しそうに見えますが、実際の作業は「発行してDNSに貼るだけ」です。


■ DKIMとは?

DKIMは DomainKeys Identified Mail の略で、メールに電子署名を付けて送信する仕組みです。

受信側はこの署名を使って、

  • 送信途中で内容が改ざんされていないか
  • 本当にそのドメインから送られたメールか

を確認します。

例えるなら、
「封筒に改ざん防止シールを貼って送る」ようなイメージです。


■ なぜDKIMが重要なのか?

SPFは「どのサーバーから送ったか」を確認する仕組みですが、
メールの内容そのものが改ざんされていないかまでは保証しません。

そのため、近年のメール判定では

  • SPF:送信元チェック
  • DKIM:内容の改ざんチェック

両方が揃っているかが重視されています。

特にGmailでは、DKIMがないメールは評価が下がりやすく、企業メールでは事実上必須の設定になっています。


■ DKIMの仕組みをざっくり理解

DKIMでは、

  • メールサーバーが「秘密鍵」で署名
  • DNSに登録した「公開鍵」で検証

という仕組みを使います。

送信側は署名を付けるだけ。
受信側はDNSにある公開鍵を見て「正しいかどうか」を判断します。

つまり、
DNSに正しい公開鍵が登録されていないとDKIMは失敗します。


■ DKIMの設定手順(基本)

① メールサーバー側でDKIMを有効化する

多くのレンタルサーバーではDKIMの設定画面が用意されており、
有効化すると、「セレクタ名」と「公開鍵」が発行されます。


② DNSにDKIM用のTXTレコードを追加

発行された情報をもとに、DNSにTXTレコードを追加します。

例:

selector1._domainkey.example.com
v=DKIM1; k=rsa; p=公開鍵の文字列

■ DKIMが失敗するよくある原因

  • DNSがまだ反映されていない(最大24時間)
  • セレクタ名の入力ミス
  • 公開鍵のコピー漏れ・改行ミス
  • メールが別のSMTPサーバーから送られている

特にECサイトやフォームでは、
実際にどのサーバーから送信されているかの確認が重要です。


■ DKIM設定後にやるべき確認

テストメールをGmailなどに送信し、
メールの詳細情報を確認します。

ヘッダーに以下のような表示があれば成功です。

dkim=pass

SPFとDKIMの両方が「pass」になっていれば、
メール評価は大きく改善します。


■ 次回予告

次回(第3回)は、
DMARCとは何か?なぜ最後に必要なのか?を解説します。

それでは、良いお年を~neko.gif

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