生成AIと画像加工の問題について考えること

ここ最近は生成AIの進化によって、誰でも簡単に画像を加工・生成できるようになりましたが、一方でその便利さが悪用されるケースも増えているのはご存知でしょうか。

年末年始には、X(旧Twitter)などのSNSで、生成AIを使って他人の写真を無断で性的に加工する問題が話題になりました。
X側も、肌の露出を増やす加工を制限するなどの対策を取りましたが、この問題はそれだけで解決するものではありません。

本来、画像生成AIは創作や業務効率化に役立つ便利なツールですが、悪用された場合は被害者に与える精神的苦痛は非常に大きく、現行の法律では十分に対応しきれないケースも指摘されています。
生成AIをめぐる法律やルールはまだ発展途上で、被害を十分に防ぎきれていないのが現状です。

写真や人物にはどんな権利があるのか

そもそも、他人の写真を無断で加工・利用することには、さまざまな権利の問題が関わってきます。
一般的には、以下のような点が問題になる可能性があります。

・写真の権利
撮影者には著作権があり、無断でコピーや改変を行うと、侵害にあたる場合があります。

・人物の権利(肖像権・パブリシティ権)
写真に写っている本人には肖像権があります。
特に、加工した画像を拡散する行為は問題になりやすく、著名人の場合はパブリシティ権も関係します。

・名誉毀損の可能性
加工によって事実と異なる印象を与えた場合、名誉毀損が成立する可能性もあります。

※あくまで一般論で、個別のケースについては専門家への相談が必要です。

「私的利用だけ」なら問題ないのか

加工した画像を公開せず、個人で保存・閲覧するだけの場合、現行法では取り締まりが難しいグレーゾーンになることもあります。
とはいえ、たとえ表に出さなくても、他人の写真を無断で性的に加工する行為自体が倫理的に問題であることは言うまでもありません。

もし被害に遭ってしまったら

万が一、自分の写真が無断で加工・拡散された場合は、以下のような対応が考えられます。

・SNS運営会社への削除依頼

・警察への相談(名誉毀損など)

・弁護士・法テラスへの相談

まずは証拠をとり、早めに専門機関に相談することが大切です。

さいごに

生成AIの悪用は、法的な問題だけでなく、倫理的にも決して許されるものではありません。
写真を公開する側にも一定の注意は必要ですが、それ以上に、AIを使う側の意識やリテラシーの低さが大きな問題だと感じます。
「できるからやる」「面白いから使う」といった軽い感覚で加害してしまう危険性が現在のAIにはあります。
技術の進化に合わせて、利用者側の意識も成熟していく必要があるのではないでしょうか。

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