takaです。最近『次世代モバイル通信5G』について、3回ほど記事を書きましたが、今回は5Gの普及による生態系への問題を取り上げたいと思います。
<過去記事>
次世代モバイル通信5G 日本はどうなる?(1)
次世代モバイル通信5G 日本はどうなる?(2)
次世代モバイル通信5G 日本はどうなる?(3)
8/28に「女性自身」に「ムクドリが大量死!次世代通信規格5Gはベルギーでは導入中止に」という記事が発表され『5G』の生態系への問題が話題になりました。
『5G』とは別件ですが
今世界中で『マイクロプラスティック』が問題となっています。
世界中であたりまえに使われているプラスティックですが、年間に世界中の海へ流れ出すプラごみは、1300万トン近くあるそうです。
プラスティックの中でも、ペットボトルやレジ袋などが紫外線で劣化して砕けたものや、洗顔料や歯磨き粉に入っているマイクロビーズなどの大きさが5ミリ以下のものを『マイクロプラスティック』と呼びます。
海に広がった『マイクロプラスティック』は、現実的に回収できず、しかも半永久的に分解しないため、海のごみとして累積し続けることになります。
このマイクロプラスチックや、それに付着した有害物質(PCBやDDTなど)を魚や海の生物が摂取し、生物濃縮によって鳥や人間の健康にも影響することがわかってきました。
プラスティックは、安価で加工も簡単で、無くては生活が成り立たないほど利用されています。
プラスティックは便利な素材ですが、結果として使い方やリサイクルのルールが未完成のうちに広く普及し、今になって大きな問題点が表面化してきました。
そして解決はとても困難な大きな問題として、人間以外の生物にも深刻な影響をあたえています。
『マイクロプラスティック』ように
『5G』は生態系へ悪影響を与えないのか?
多くのメリットが期待され爆発的に普及すると推測される『5G』ですが、生態系への問題は大丈夫なのでしょうか?
広く普及した後『マイクロプラスティック』のような環境問題が発生する危険はないのでしょうか?
「女性自身」の記事によると
「女性自身」の記事のタイトルだけ見ると、ムクドリの大量死とベルギーの5G導入中止が関連しているように書かれていますが、オランダのハーグで2018年10月~11月にかけ、ムクドリの大量死があったのは事実のようですが、ベルギーの5Gの導入中止とは、まったく関連の無い別件のようです。
また「5Gのマイクロ波が鳥たちの心臓を止めたということでしょう」と医療・環境ジャーナリスト意見を紹介していますが、しかし当時その付近で5G通信のテストが行われた事実はなく、また同年6月28日に近くの地域で5G通信のテストが行われた際にも鳥の大量死などは報告されていないそうです。
ベルギーでは、便利になるかもしれないが、健康被害の検証はいまだ不明確な5Gを早急に導入する必要はないと判断したようです。
「女性自身」の記事はフェークニュース?
個人的には、「女性自身」の記事はフェークニュースに近い記事に思えますが
『5G』の電波波長は4Gより短く、小型基地アンテナを20〜100メートル置く必要があります。
その為、生活空間の身近なところにアンテナが隙間なく設置されることになり、人体に与える電磁波の影響が大きいのは事実のようです。
『マイクロプラスティック』のように環境問題が後から発生しないように、十分な検証が必要とも思われます。
アメリカや韓国のように導入競争を優先するか?ベルギーのように安全性を優先するか?
日本でも来年春から本格的な『5G』の商用サービスが始まる予定ですが、人の健康や生態系に大きな影響についても検証してもらいたいと思います。