今年の春にNHKで放送されたドラマ「魯山人のかまど」が好評と知り、調べたところ、ちょうど家族が解約し忘れたu-nextで配信されていることが分かり、早速視聴してみました。
戦後日本の空気感とドラマの演出と
全4回で完結するこのドラマは、北大路魯山人の晩年を描いたものです。
回顧録を執筆するため、魯山人のもとに通う記者・ヨネ子さんの目線でストーリーが進むのですが、まず、ヨネ子さんのかわいらしさや戦後ファッションがとても素敵でした。
作品全体としては、BGMがそぎ落とされ、時代の空気感や北鎌倉の四季を楽しむために、色々な工夫が施されていました。
第1話は、アナログ時代のテレビの画角で始まります。左右に黒い帯がある状態なので、古いドラマの再放送を見ているような錯覚に陥りました。
また、魯山人の人となりや彼のおかれた状況をたった4回のストーリーで理解するには無理があるからでしょうか。各回の冒頭で、登場人物が画面に向かって「魯山人先生はこういう状況だったのです」といった背景を語ります。
こっち向いて語るとは!そんなやり方があったんですね。
魯山人は富豪だったのか?
魯山人といえば食と芸術の「巨匠」のイメージです。
しかし、そのイメージとは裏腹に、台所事情は非常にあやうかったようです。
北鎌倉の居宅には、使用人や作陶のお弟子さんがいたようですが、お給料の支払いが滞り、税金は滞納され、しまいには国税局が乗り込んできてしまうという有様。魚を届けてくれたお魚屋さんに皿1枚で支払いを済ませてしまう、というシーンもありました。
ロックフェラー夫妻へのおもてなし
印象に残ったのは、最終話でロックフェラー夫妻が訪ねてきたときのこと。
茶室でのおもてなしとして、目の前でご飯を炊くのですが、それを3度に分けて提供するんです。1回目はまだおかゆのように見える、蒸らし前の状態、2回目は蒸らした後のいわゆる炊き立ての状態、3回目はおひつに移した後の状態。
それぞれの味の違いを驚きとともに楽しんだロックフェラー夫妻は、おもてなしの最後に、「3回に分けたのはなぜか?」と魯山人に問うんです。
その回答がとても味わい深いのですが、ネタバレすぎるので、作品を見てのお楽しみとしておきます。
もし気になった方がいたら、各種配信サービスをあたってみてください![]()





