2011年 経済展望(2)2011年 ほんとうにデフレが問題なのか?

2011年経済展望の第二弾です。

今年の経済の重要テーマとしては、永く続いている「デフレの克服」を上げている専門家が多いようです。

毎日のように新聞やテレビなどで「デフレ克服」という言葉が発せられています。

ほんとうにデフレが問題なのでしょうか?

確かに昨年までの指標は、デフレを指していますが・・

確かに、昨年11月末に消費者物価指数によれば、
これは前年同月比で0.6%の低下、20ヵ月連続のマイナスという数字でした。

数字をそのまま解釈すれば、まさにデフレと言えるかもしれません。その時点では
これを受けて、昨年末に野田財務大臣は、参院予算委員会でデフレ克服を「日本経済最大の課題」と言っていました。

エコノミストも政府も「デフレの克服」が課題だと言っています。

バブル崩壊以降、日本が抱える過剰な供給力と、国内の需要とのギャップが構造的な物余りを誘発して物の値段を下げています。特に工業商品の店頭価格物価が下がっているのは事実です。

このため多額の借金で、円の増刷を行っていても日本でインフレは起こっていません。

海外でもリーマンショック以降、各国が借金によるマネー増発を行っていますが
中国など新興国の供給過剰や増刷したマネーが金融商品の売買に使われている事などのため新興国ではインフレでも先進国ではインフレははなっていません。

地球規模で発生している異常気象と人口増加

このところ地球規模の異常気象が多発しています。

今日もオーストラリアの大洪水のニュースが報じられています。
この大洪水により、今後農産物に大きな被害が出るのは確実かと思います。

昨年は、ロシアやウクライナでも干ばつと猛暑で農業被害を受け、小麦や大麦などの穀物輸出規制を実施しています。

中国でも干ばつが発生しています。これにより綿花畑に多大な被害が出て、繊維の原料である綿花の供給不足が発生しているようです。

インドも中国と同様に、綿花の国内供給を優先して、輸出制限を打ち出したようです。

パキスタンも昨年夏の異常気象による洪水で綿花畑に大きな被害が出たようです。

今後も農産物の生産は、世界的な異常気象で不安定な状態が続くと思われます。

また一方で、世界の人口は増加しています。

そして、新興国が豊かになれば、ますます世界の穀物需要は増えていきます。

今後、農産物や食料品、一次産品の国際価格が値上がりする可能性は高いと思います。

当然、国際価格の上昇は、日本へも波及してきます。
どうみても、今後は、インフレの問題の方が深刻と思われます。

インフレになったらインフレ抑制策がとれない日本

中国では、インフレ抑制のため、今年に入り金利の引き上げを行っています。

日本の場合、いったん国内でインフレが加速した場合、巨額の国債を発行しているので、
インフレ抑制のために金利の引き上げは、困難でしょう。

金利があがったら、国債価格が暴落、金融機関の破たん、財政破綻 ・・と
ギリシャのようになってしまいます。

事実、企業物価指数速報によると

1/14に発表した12月の企業物価指数の速報によると、国内企業物価指数は、前年同月比でプラス1.2%と3カ月連続で上昇したそうです。

海外商品市況が上昇している影響により、2008年11月以来最大の伸び幅となったようです。

品目別では、鉄鋼が前年同月比10.2%上昇し、石油・石炭製品は7.8%上昇、加工食品も3.3%、その他、非鉄金属が10.9%、スクラップ類は32.5%、電力・都市ガス・水道は3.7%上昇との事です。

テレビや新聞などで政府やマスコミがデフレと言っていますが、
これから本当に問題になるのは、食料品、原油、一次産品などの必需品の価格高騰などの深刻なインフレではないでしょうか?

2011年、課題とすべきは、インフレではないでしょうか??

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